Learning Mode
自分を教材に、心理学を学ぶ
「自分ってこういう人なんだ」から「なぜそうなんだろう?」へ。Human Map の各領域の背景にある理論・研究者・文献をまとめています。
パーソナリティ心理学
Big Five(ビッグファイブ)
人の性格を「開放性・誠実性・外向性・協調性・神経症傾向」の5つの軸で捉える考え方です。性格を表す膨大な言葉を統計的に整理すると、どの言語でもおおむね5つのまとまりに集約される、という研究から生まれました。タイプに分けるのではなく、それぞれの軸の「どのあたりにいるか」で人を表すのが特徴です。
発達心理学・パーソナリティ心理学・時間生物学
気質
気質とは、生まれつきの要素が比較的強いと考えられている、反応のしかたの個人差です。刺激への敏感さ、活動のテンポ、睡眠と覚醒のリズムなど、性格よりも「体や神経のレベル」に近い傾向を指します。乳幼児期から観察できることが特徴です。
認知心理学・職業心理学
注意の向き方
同じ場面にいても、人によって目に入る情報は違います。注意は限られた資源なので、何に注意が向きやすいかが、その人の「気づき」や「得意な貢献」を形づくります。このアプリの注意プロフィールは、注意研究や人–モノ志向の研究を参考にした探索的な指標で、確立した心理尺度ではありません。
認知心理学(知覚)
全体と細部(全体–局所処理)
私たちは、木を見るか森を見るかで、同じものから違う情報を受け取ります。小さな図形が集まって大きな図形をつくる刺激を使った研究から、人は一般に全体を先に処理しやすいこと、そしてその程度に個人差や状況差があることが知られています。
社会心理学
具体と抽象(解釈レベル)
同じ行動でも「どうやって」と捉えるか「なんのために」と捉えるかで、見え方が変わります。行為同定理論や解釈レベル理論は、人が物事をどの水準で捉えるかが、判断や計画に影響することを示してきました。
認知心理学・意思決定研究
直観と熟慮(二重過程理論)
人の思考には、速く自動的に働く「直観的な処理」と、ゆっくり意識的に働く「熟慮的な処理」がある、という考え方です。誰もが両方を使っていますが、どちらに頼りやすいかには好みの違いがあります。
職業心理学・キャリア心理学
RIASEC(ホランドの職業興味理論)
職業心理学者ホランドは、人の興味と仕事の環境を、現実的(R)・研究的(I)・芸術的(A)・社会的(S)・企業的(E)・慣習的(C)の6タイプで表しました。6つは六角形に並び、隣り合うものほど似ています。人と環境のタイプが一致するほど、満足や継続につながりやすいと考えられています。
社会心理学・異文化心理学
価値観(シュワルツの基本的価値理論)
価値観は、人生で何を望ましいと考えるかの判断基準です。社会心理学者シュワルツは、文化を超えて見られる基本的な価値が円環状に並び、隣り合う価値は両立しやすく、向かい合う価値(例:変化への開放 と 保守)は対立しやすいことを示しました。
動機づけ心理学
自己決定理論
人には「自律性(自分で選びたい)」「有能感(うまくできるようになりたい)」「関係性(人とつながりたい)」という3つの基本的な心理的欲求があり、これらが満たされると意欲や幸福感が高まる、という動機づけの理論です。
動機づけ心理学
動機の質(自律的動機と統制的動機)
同じ「頑張っている」でも、その理由はさまざまです。自己決定理論では、楽しいから(内発的)、大切だと思うから(同一化)、やらないと罪悪感があるから(取り入れ)、報酬や罰のため(外的)という段階を区別し、前の2つを自律的動機、後の2つを統制的動機と呼びます。
動機づけ心理学
行動の燃料(動機のドライバー)
何が人を動かすかについては、達成・親和・権力の3つの動機を区別したマクレランドの研究をはじめ、多くの理論があります。このアプリの8つのドライバーは、それらを参考に「やる気が湧く瞬間」を整理した探索的な分類で、確立した心理尺度ではありません。
ポジティブ心理学
キャラクター・ストレングス(強み)
ポジティブ心理学では、人の良さを24の「性格的な強み」と6つの「美徳」に整理する分類が提案されています。欠点を直すことより、その人らしい強みを使うことに注目する考え方です。このアプリではそのうち15の強みを取り上げ、独自の質問で探っています(公式の尺度ではありません)。
社会心理学・感情心理学・社会神経科学
共感(認知的共感・情動的共感・共感的配慮)
共感は一つの能力ではなく、複数の側面からなると考えられています。相手の考えや立場を推し量る「認知的共感」、相手の感情を自分も感じる「情動的共感」、相手の苦境を気にかけ助けたいと思う「共感的配慮」は、それぞれ別のはたらきです。
社会心理学・健康心理学
ソーシャルサポート(援助の種類)
人を支える方法には種類があります。気持ちを受け止める「情緒的サポート」、実際に手を貸す「道具的(実務的)サポート」、役立つ情報を伝える「情報的サポート」などです。どれが良いかではなく、相手と場面に合っているかが大切だとされています。
発達心理学・社会心理学(親密な関係)
成人の愛着
愛着理論は、もともと乳児と養育者の絆を説明する理論として生まれました。その後、大人の親密な関係にも応用され、「関係への不安(見捨てられることへの気がかり)」と「親密さの回避(近づくことへの居心地の悪さ)」という2つの次元で個人差を捉える研究が広がりました。
産業・組織心理学
Person-Environment Fit(人と環境の適合)
人の行動や満足は、その人の特性だけでも環境だけでも決まらず、両者の組み合わせで決まる、という考え方です。産業・組織心理学では、人の欲求と環境が提供するものの一致(ニーズ–供給の適合)や、仕事の要求と人の能力の一致(要求–能力の適合)が、満足や定着と関連することが示されています。
パーソナリティ心理学・ナラティブ心理学
エピソードとナラティブ
質問紙は「自分をどう思っているか」を測りますが、実際の行動のエピソードは「実際にどうしているか」を教えてくれます。パーソナリティ心理学では、人を理解するには特性だけでなく、その人が語る人生の物語(ナラティブ)も重要だと考えられています。
心理測定学
心理測定のしくみ(このアプリの読み方)
心理学では、目に見えない性格や価値観を、複数の質問への回答から推定します。そのとき大切なのが、同じものを安定して測れているか(信頼性)と、測りたいものを本当に測れているか(妥当性)です。